だーすのアレやコレや

認定NPO法人フローレンス所属。金沢でリモートワークをしています。リモートワーク・複業・金沢での生活についてブログに書いています。。

「社会は多様だから」ーーCode for KanazawaのCivic Hack Nightで学んだこと

先日、Code for Kanazawaさんが主催のイベント、Civic Hack Nightに参加してきました。

会場は、最近できたばかりの加賀市山代温泉にあるコワーキングスペース・山代コドン。

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中はこんな感じです。(奥側のコワーキングスペースから撮影)

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で、Civic Hack Nightについて。

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私自身はプログラマーでも何でもないのですが、「地域の困りごとをITやデザインの力で解決する」というCivicTechのコンセプトに心ときめき、夫と共に参加してきました。

(場所柄、実家にもほど近く、子どもをじぃじばぁばに預けて参加できたのもありがたかった…!)

 

Civic Hack Night、今回のお題は?

Code for Kanazawaでは、Civic Hack Nightを毎月1回開催しており、毎回メンバーは固定ではなく、出入り自由、お題持ち込みOK・持ち込みなくてもOKという、ゆるやかな参加ルールのもと、運営されているようです。

 

今回の参加者は25名くらいいたでしょうか。。

 

Code for Kanazawaのこれまでのプロダクトの話、前回までのCivic Hack Nightでどんなことを議論したのか、などをお話しいただき、「さて自分たちの地域の課題で解決したいものがある人ー!?」という流れで自分たちの街について考えていきます。

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会の趣旨について説明するCode for Kanazawa代表の福島さん(右)


 

ちなみにCode for Kanazawaから生まれたプロダクトには、「5374(ゴミナシ)」「のとノットアローン」「Ha4go(ハシゴ)」などがあります。

詳細は以下のリンクにて。

5374.jp

のとノットアローン|石川県能登地方の子育て応援情報サイト

kanazawa.ha4go.net

これらのプロダクトのネーミングセンスも、心に刺さるものがあります。笑

 

今回、参加メンバーの中でこれについて議論したい!という方が何名かいらっしゃり、テーブル分けの結果、

「空き家問題」

「イベントや求人に人を集める」

「CivicTechについて知る」

という3つに分かれることになりました。

 

ここで私は「イベントや求人に人を集める」、夫は「空き家問題」のテーブルに入り、この地域課題について考えていく時間に入りました。

 

 テーブル内で議論するも…

「イベントや求人に人を集める」のテーブルでは、

  • ある技術を持った人を集めたいんだけど、どうやって・どこで集めたらいいかわからない
  • イベント告知をしても、うまく集まらない

という悩みから議論が始まりました。

 

……が、話すうちにいろいろ行き詰まり、

「イベントに来る人たちって何を見てきてるんだろうね、Facebookなのかな」

「何があればもっと人を呼べるのかな」

といった話の中で、今回のイベントの主催であるCode for Kanazawa代表の福島さんにご意見をいただきました。

 

その中で印象的だった言葉を紹介します。 

 

「ITって、あくまで道具なんです。

何を使って告知するであれ、そのイベントがその人にとって魅力的であれば来るし、興味がなければ来ない。

自分たちにできることはそのイベントを誠実に続けていくことだけなのかなと思っています。

このイベントは、プログラマーな人もそうじゃない人も、来ていいことになっているし、ITに強くても弱くても、主婦の人が来たっていいんです。

なぜなら、社会は多様だから

 

 

こういう場を持ち続けている人が、日々の積み重ねから体感しているからこそ言える言葉だと思います。

 

IT技術を作る側ではなく、使う側である身としては、作る工数や時間、費用感などを踏まえず、夢見がちな発想で意見を言ってしまいます。

 

例えば

「『観光地に行くと、100年前にタイムスリップ出来るVRのゴーグルがある』みたいなの出来たら面白くない?」

とか。

 

「空き家問題で困るのって仏壇なんだよね。いっそ仏壇をバーチャルにしたらいいんじゃない?」

とか。

(これ、いずれも今回のイベントで出た意見)

 

実現可能かどうかは置いといて、「これが問題になりがちなんだよね」「こうしたらいいんじゃない」と言い合える場を作る。

 

できるかどうかはまた別のところで考えるとして、言いたい放題言える雰囲気を作る。 

 

そしてうまく話がまとまらなくなったとしても、それでよい。

 

このCivic Hack Nightの根底に流れている思想は、簡単なようでいて、結構難しいことではないでしょうか。

 

 

Aさん「こういうものあったらよくない?」

Bさん「あーそれ、以前やったことあるけどうまくいかなかったんだよ、別のこと考えない?」

 

Cさん「あの問題、こういう方法で解決できないかな」

Dさん「それ、行政側でこういうの指摘されるから無理だよ」

 

Eさん「こんなものを作りたい」

Fさん「出来なくないけど、それやるなら○円くらいかかるけどお金どこから出すの、無理じゃない?」

 

などなど。。

そうして話していくうちに、希望とか願いが言いづらくなって、活発な議論が出てこなくなる、って結構「あるある」じゃないでしょうか。

 

議論が出なくならないよう、多様性を受け入れ、議論を交わし…。

答えが出る日も出ない日もあっていい。

 

Civic Hack Nightはそのスタンスを守り続けて、34回もこの回を開き続けているのです。すごい。。。

 

オープンな議論は何でも言える場づくりから

世の中の問題を考えたい。社会を変えたい。

そういう気持ちを持っていても、なかなか表す場がないことも課題だと思っているのですが、実はそういうことを言い出せる雰囲気を作っているか、というのも合わせて考えないといけないな、と今回のイベントで学びました。

 

家族間や職場で感じている課題も、「言っても無駄だ」という雰囲気になっていないか。

 

自分の価値観や考え方だけに依拠していないか。

 

そこを見直すだけでも、場の雰囲気をよい方向に変えていけるのではないでしょうか。

 

もっとオープンに、みんなが思っていることを言えて、より良い方向に世の中を変えていけるように。

一人一人が心に留め置いておけるといいのでは、と思います。 (自戒も込めて)

 

ということで、今回はこの辺で。